「彼女はかなりのシスコンで俺はよく兄に嫉妬していました。そんな李桜はいつの間にやら結婚していて、奥さんも美人でまさにお似合い。

年齢で言えば俺が結婚したのは29の頃で李桜よりも若かった。それから18の子と籍を入れました。10代との結婚なんて世間は大反対でしょうね。

李桜は誰よりも真面目に仕事と向き合って、ファンと向き合って、奥さんとも向き合おうとしています。
関係で言えば普通だと年下だけど義兄になるんですけど俺にとって李桜は昔から知っている可愛い弟で、俺には無いものを持ってる羨ましい存在で、俺は勝手に家族だと思ってる。そして自由人で相手の話なんて聞かない俺をなんだかんだいつも尊敬してくれてるんです。

⋯だからとは言いたくないけど李桜が世の中からバッシングを受けるのならその何十倍も俺は言われるでしょう。その覚悟ならありますし実際自分でもそうだと思うこともあります。

けど李桜を否定するならこれから俺は黙ってません。たとえ李桜のファンであっても許さないし、盾になってどんな相手にでも話をつけにいきます。

あんなに良い奴に何か否定をする必要は無い。ファンは李桜が大事ならアイドル人生の終わりの日までどうか信じて見守ってあげてください。

あなた達を裏切ることなんて絶対にないから。


今後もどうか桜樹李桜を温かく見守ってやってください。」




これでもかってくらい初めて深いお辞儀をした。そこに全ての思いを込めて。



そしてコンサートが終わり荷物をまとめて家に帰るため車に乗り込もうとすると声をかけられた。


「あの·····!」