開いた口が塞がらない中沢さんと黒木さん。2人は奏の姿に衝撃を受けていた。

「夢かな…?」

「現実みたい。 」


年長組の2人の会話は信じられないという言葉だった。


「マジか·····!面白くない?今度話しかけよー!」


新しいおもちゃを見つけたかのようにケラケラ笑っている浬さん。この人の反応は裏切らないなぁ。


「ヤバくない?小学生みたいなノリって。僕らより年上だよね?(笑)」

「えー、僕は結構好きだけど。こんなにフレンドリーなら今度メイクでもさせてもらおうかなー。」


相変わらず少しからかう口調の朝陽さん。
楓ちゃんは整った顔にメイクをしたいらしくワクワクしていた。


「、、、、、、、、、、」



お兄ちゃんはずっと無言で画面を見つめ続けていた。



「この人たち何なんだよ…、もう頭の整理が追いつかない……」



頭がパンクしたようでそのままソファに倒れ込んだ。そこから先は動画で撮ってなかったけど何とか意識を取り戻し家に帰りつくとポツリと呟いていた。


「まぁ·····先輩が仲がいいのはメンバー間の相談とかもしやすくていいけど。」



お兄ちゃんはツンデレなのかもしれない。そう思った。





「あっははははは·····!」

「今度からかってきたら受けて立つぜ。」



各々に動画を楽しんでいた。碧音さんも相変わらず少し変わった声で笑っていた。
そして最後に不思議そうに質問をしてきた。



「この最後の会話何?」



動画の途中に映っていた私とお兄ちゃんの会話が気になったらしい。


「嘘····?」

「お兄ちゃんも誤魔化したり話さないのはダメだよ。」

「うっ·····」