速水さんには失礼だけど顔色を気にしてるなんて意外に思った。


「·····。」


答えたくは無い。けど言い訳が出てこなくて私は口を閉じていた。


「ごめん、嫌だったか。忘れて!」


速水さんは笑いながらそろそろ部屋へ戻ろうと言って私を碧音さんの部屋の前まで連れてきてくれた。


私はたくさんの人に迷惑をかけてる。碧音さんや朝陽さんはわがままでいいって言ってくれて心が軽くなった。お兄ちゃんはどんなときも味方って。だったらあと少しわがままでいたい。みんなを傷つけてもこの幸せな時間をかみ締めたい。



綺麗な寝顔の碧音さん。ごめんなさい。もう少しだけあなたの時間をください。
隣に座ってこの時間を大切にしたいと感じた。時間には限りがある。そして私の時間はあと僅か。寝る時間すら惜しかった。だけど疲れていた私はそのまま眠ってしまった。