「桜樹 桜音羽です。」



私たちは自己紹介をして天野先生は本題に入った。



「今日の検査の結果、後日お兄さんと聞きに来てくれませんか?」



そしてわかってしまった。
私、よくないんだ。


病気なんだ。



「今日は話して下さらないんですか?」


「あなたはまだ18歳だから大人と一緒に聞いてもらいたいの。」



10代なんて無力だなぁ。

結局お兄ちゃんの力を借りなきゃいけない。

でも全部をお兄ちゃんに背負わせるわけにはいかない。
私は先生に頭を下げた。



「昨日もお話した通り、私は兄と二人暮しです。
そして兄は芸能界で仕事をしていてなかなか休みが取れません。
·····負担をかけたくないんです。
どうか今日、教えてくれませんか?
お願いします。」



無理に決まってる。

だけど少しでも可能性があるならお兄ちゃんの負担を減らしてあげたい。