「着れた?」



扉をノックされた。



「は、·····はい!」



慌てて返事をしてそして扉を開けた。



「来てきて!」



川島さんに手を引かれる。
2人が私の正面に並んだ。



「うん·····いいね!」


「これならいける。」


?????????


意味が全く分からない·····。



「ここに座って。」



私が着替えている間にソファの前のテーブルにすごく本格的そうなコスメボックスとウィッグ?みたいなものが置かれている。
言われるがまま座ると木下さんが正面に座った。



「目を閉じて。」



まぶたを閉じると顔全体を触られ始めた。



「!?!?!!!????」



私は咄嗟に声を出した。



「これは何なんでしょう!?状況が分からないんですが·····」


「そうだった。ごめんねー、説明忘れてた(笑)」



隣から川島さんの声がする。



「時間ないからこのまま話すよ。
そのまま目は閉じてて。」


「李桜からの頼みなんだよね。」



お兄ちゃんからの?それは·····「桜音羽ちゃんと碧音さんが会えるように方法を考えて欲しいって。」


「あ、えるように·····?」



川島さんから伝えられたことはよく理解できなかった。