「余裕·····!」



大きな目が輝いていてなんだかイキイキしてるなぁ。



「さ、こっち来てきて!」



川島さんは私の背中を押した。



「???????」



私には何が何だか分からなかった。
木下さんの顔が私の目の前にある。



「まずはこれ。
お古だけど僕たち身長が近いから全然着れると思う。」


「え?これは·····」


「桜音羽ちゃんの部屋はこっち?着替えておいでー。」



私は状況が理解できなくて動けなかった。
すると今度は木下さんに背中を押され部屋に押し入れられる。



「クリーニングしてるから安心して着て。」


━━パタン━━



閉められちゃった。
渡された紙袋の中身を見てみた。
ベージュのズボン·····それから袖口が広がっている水色のTシャツとその上から着るのかな?グレーのベスト。



「時間ないから早めにねー。」



川島さんの声が扉側から聞こえてきた。
よく分からないけど急いで着替えないと。
部屋にある全身が映る鏡で自分を見つめる。
ズボンが足のラインの見えないタイプで真っ直ぐとしたラインだからか上に着ている大きめのサイズのTシャツとベストだと全体的にダボッとしてる感じだ。
Tシャツの袖は広いから手のひらが半分ほど隠れてる。