この前もスタッフさんを含めて色んな人が慌ただしく動き回ってたもんね。
私がいたら迷惑になるかな。



「桜音羽さんの体調は現在どんな感じですか?」


「え···と··、」



お兄ちゃんに視線を移すとこちらを見ていた。
過呼吸になった事とか言いづらいなぁ。
小戸森さんと過ごしてた日だし·····印象が悪くなるのは避けたい。



「お兄さんは1度、待合室に戻っていただけますか?」



天野先生は何か察してくれたのだろうか。



「でも·····」



お兄ちゃんは戸惑ってる。



「性別が違うと言いづらいこともあると思うので·····」



そう言われるとお兄ちゃんはすぐに納得して待合室に行ってくれた。



「桜音羽さん、なんでも気軽に言ってくださいね。」


「ありがとうございます。」



私は説明した。
初めて過呼吸になったことを。



「そうですか·····。
あまり過度な運動は避けた方がいいですね。
それにあまりストレスを溜めない生活ができた方がいいでしょう。
ストレスから過呼吸にもなりやすくなってると思うので。」


「やっぱり·····もう普通に生活するのは難しいんでしょうか。
お手伝いも·····。」



過呼吸になった時、私は普通じゃないって自覚してしまった。