全員が笑いだした。


「好きなんだ(笑)」


「ほんと碧音ってすぐに口に出るよな。」


「結婚の話とか早くね?」



俺は真面目に言ってんのに笑ってやがる。
けど、こんな感じだから6年も成立してんだろうな。



「過去の人とは違うんだろ?」


「碧音が誰かを好きって実質初めてなんじゃない?」



俺の事をメンバーはよく理解してる。
そしてそれを口に出すのは伊月と周作。



「知らないよ。そんなこと。」



めんどくさいモードに入った。



「10も年下だし、待ってくれんじゃない?」



右京はそんなことを言った。



「結婚願望あったら早い方がいいでしょ。
女の人は、子供も欲しいかもしれないし。」



あの子のやりたいことを俺が隣にいることでできなくなるのは嫌だ。



「まだ18歳だし、兄もアイドルなんだから理解はあるでしょ。」



過去の女のこともあるし、俺があんなに純粋な子を想っていいはずがない。
自分でも最低な奴って自覚くらいある。



昼の笑顔が忘れられない。
だけど彼女を傷つけたくは無い。
それなのにこの気持ちを抑えられる気もしない。


もう少しだけ、欲張ってもあの子は許してくれるだろうか。



「·····今度、連絡してみる。」



夕方の続きの話をするという口実で俺はまた彼女と関わることを決めた。