「君は全く我儘じゃない。
気持ちを話してくれるまで一生付きまとって質問する。」



それは·····困るなぁ·····もう無理だ。
私の気持ちが溢れちゃう。



「·····小戸森さんともっと仲良くなりたいです。沢山、お話をしたい。」


「ふっ·····」


「面白い子だわ(笑)」



飛鳥馬さん以外の人が私を見て笑う。
やっぱり変なこと言っちゃったよね。



「よく言えました。」



綺麗な顔が微笑んで私を見つめる。····さっきまで別世界のようなステージに立って何千人もの人を魅了していた人が私を見つめてる。なんだか急に恥ずかしくなった。
“奏”の小戸森さんは綺麗で、かっこよくて、私なんかとは別世界の人だ。



「ねーねー、誰がかっこよかった?」



速水さんが聞いてきた。
カラフルBOYSでも聞かれたけど芸能人はその質問好きなのかな。…なんだか言うの恥ずかしいなぁ。
お兄ちゃんだったら迷わず言えるのに。



「桜樹でしょ?(笑)
君の知り合いの人も言ってたもんね。
ブラコンって。」



雪ちゃんが話してたのしっかり聞いてたんだ·····恥ずかしいし、お兄ちゃんのままでいいや。開き直っておこう。



「ブラコンは変ですか?」