ずっと楽しみにしておりました。

楽しみにしておりましたよ。

ついにカレンダーが5月へと変わり、約束の合宿(という名の旅行)当日がやってきた。

天気は快晴、絶好の旅行日和だ。

まずは、高校の最寄駅にみんなで集合した。

そして、移動中のトークなんかも楽しみつつ、電車に乗ること3時間。

『みんな着いたぜ!記念すべき合宿の地についに来たぞ!』

『やっと着きましたね!あっ、すごい!海見える!ねぇ!海見えますよ!海!』

『ほんとだ、すっごーい。』

『あぁ。』

とある海沿いのリゾート地にやって来た。

到着した瞬間、みんな一斉に声をあげた。

駅を出てすぐに綺麗な海が見えたからだ。

私達4人はさっそく、海岸の方に向かった。

砂浜に降り立つと、潮の香りがした。

まだ5月だから、泳いでいる人はそんなにはいなかった。

一部、浅瀬のところで遊んでいる人や、サーフィンをしている人もいたりする。

残念ながら、私達の中には少し冷たい海を泳ぐ人はいないみたいだけどね。

海を目の前にして、みんなも騒ぎ始めた。

いや、みんなではなくて、騒いでいるのは私とサクヤさんなんだけど。

『やっぱすっげーわ。すっげーよ!とりあえず、海のバカヤローとかやっとくか?』

『すごい、海ですね!やった!アンダーザシー!みんなパッピー!アンダーザシー!』

『サクヤはベタ過ぎ。あと、ヤヨイちゃんは…。アンダーだから海の下でしょ?ここ、砂浜だよ?』

『あぁ。』