『楽しみだね合宿!』

『…今日はその話しかしないつもりか?』

『だってさ!楽しみだもん!』

『そうか。』

部活動が終了して、その帰り道。

いつも通り、シュンと帰宅中。

歩きながら、今日の部活の話…というか、合宿の話ばかりしていた。

話し合いの結果、5月の第2週の土曜日から1泊2日で開催されることが決定した。

5月開催の理由は、ノゾミ先輩が1学期の間で引退するから。

サクヤさんは、卒業まで園芸部には来るって言っていた。

受験とかは大丈夫なのかな?

そもそも、進学するのか知らないけどね。

合宿費用は交通費だけでいいとのこと。

というのも、サクヤさんの親がホテル関係の仕事やってて、うんぬんかんぬん…。

何か安く泊まれるから、それくらいなら部長が出すよ的な…。

詳しいことはよく分からないけど、とにかく任せろ!って部長が言っている。

日時以外のことは何も知らないけど、お任せで良いならありがたい。

『いやほんと、そういうのしたかったんだ!部活のみんなで旅行みたいなの!えー!服とかなに着よっか?行き先どこか知らないけど、観光地だよね?楽しみ!』

『…よかったな。』

同じ話を続けてしまったせいで、シュンが若干うんざりしているみたいだ。

そのタイミングで、いつも別れるポイントの交差点が見えてきた。

『同じことばっか言ってごめんね!じゃーね!』

『あぁ。また明日。』