私の聞き方が何かおかしかったのか、鋭い瞳から一転。

まん丸の、まるで猫が驚いた時のような瞳になった。


「本当に俺のこと知らない?しかも、っく、ははっ、忘れてましたって…っ、」


「はい…??」


何故か笑いのツボに入ってる様子のこの人。

本当に俺のこと知らないの?って何…?有名人か何かなの?モデルとか?しかもどこに笑ってるの?



「おい…、〜さんが笑ってるぞ。」

「何、あの女の子。何者?!私も笑って欲しい…っ!!」


周りの視線もどことなく、ここに向いてるような気さえする。



「あの、大丈夫?」

「あー、うん。結構キたなって思って。」


何がきたんだろう、

分からないこの人の言ってることが。