「み、翠くん、私……」

「わかってる。いってき。先生には言っといやるわ」

「で、でも……」

「ほらほら。追いかける、追いかける」

翠くんが追い出すように私を押して動かした。

「好きなんやろ。後悔しいひんようにしいや」

「っ……。ありがとう、翠くん」

少し無理したような翠くんの顔を見て、私は泣きそうになる。