そう言って、先生は寝ている人の前まで歩いていって、持っていたプリントを丸めて頭を叩いた。

「ん……。なに?せんせー?」

「何?じゃないわよ。補修はいめるわよ」

「え、じゃあ、もう一人の人きたん!?」

そう言って、寝ていた人はばっと起き上がって周りを見渡して、彼の目が私を捕らえる。

「君かー!補修仲間!俺、濱口翠!翠って呼んで!京都から来てん。よろしくな!」

「鈴原芽依です!よろしく」

怖い人だったらどうしようかと思ってたけど、いい人そうでよかった……。