「琴葉、担任の先生がプリント持ってきてくれたわよ」

「ごめん、今日も出れない」

「分かったわ。お母さんが代わりに受け取っておくわね」

お母さんは穏やかに微笑んだ。

今の私の状況を不安に思っていないわけはないだろう。

それでも、それを私に一切言わないお母さんには感謝しかなかった。



「ーーーーーー」



一階から、若い男の子の声が聞こえた。

担任と一緒にクラスの男の子が来たのだろうか。