「今日もお買い物、一緒に行こうね」

学校の子や知り合いに会うのが怖くて外に出れなかった私のために、母は車で二時間かかるスーパーへ数日に一度連れて行ってくれる。

父は「人生焦らなくていい」と言った。

優しい母と優しい父に包まれ、怖くない世界。


ずっと、このままがいい。


でも、それでは駄目だと分かっていた。