このお話は、孤独だった若い二人が出逢い愛を育む物語。
一言でいうとこうなるでしょうか。
人は誰しも何かしらの孤独を抱えて生きているものです。
それは、この物語に出てくる人たちもそう。
そして孤独は、人の心を蝕む。
その典型は、伊織の母親であり自死した同僚なのだと思います。
その一方で、伊織や凌、そしてスナックのママゆりのように、ギリギリのところで踏み留まり生きている人たちもいます。
その違いは何なんだろう…そう考えて、ベタではあるけど、それは「愛」を知っているか否かなのだと思いました。
比較的短いストーリーに、ギュッと詰め込まれた伊織と凌の愛の物語。
時間の経過など描写に無理ながなくて、もっといろんなストーリーや、長編を読んでみたいと思いました。
私もハッピーエンドが好きだから。