時が止まった。

何が起こったかしばらく掴めなかった。

私の記憶が正しければ、

蓮くんとキスをした。

キスといっても、触れるだけの軽いものだけど。

いちごミルクの甘い匂いと、甘い香水と

少しタバコの匂い。

「、、、はな?大丈夫?」

私が放心状態になっているため、

蓮くんから声をかけられた。

「あ、、、うん。大丈夫。」

それしか言えなかった。

わたしは18にもなって、

キスすら初めてだった。

「びっくりさせてごめん。

でも、俺は本気だから。

プリン、冷蔵庫入れとく。

またね。」

そういうと、病室を後にしてしまった。