〈怜side〉

当直の勤務中

携帯の着信画面に表示された

予想外の名前に目を疑う。

「もしもし、」

「、、、先生、助けて。」

気づけば、衝動的に病院を飛び出していた。

飛び出したのはいいものの、

そもそも、どこにいるんだ。

電話の音を聞いた限り、

屋外ということしかわからない。

ひたすら車を走らせる。

深夜も深夜、車通りも殆どない。

星が落ちてきそうなほど夜空に浮かぶ夜。

星に願いをなんて、柄じゃないけど

今だけは星にも縋りたくて

星に願った。