「とりあえず、
症状としては息苦しさと吐き気、か。」
お医者さんモードに戻って、
聴診器を当ててくる蓮くん。
「クソ男に飲まされた酒のせいで、、、」
ぶつぶつ文句を言われながら
診察は進む、、、
「でも、晴人、本当はいい人で、」
胸に当てられていた聴診器が
ピタッと動きを止めた。
大きな目で凄まれて、体が萎縮する。
「、、、は?
持病わかってて騙して酒飲ませて、
ホテル連れ込もうとした男が
いいやつな訳無いだろ。
てか、そいつのこと名前で呼ぶな。
ムカつくから。」
今日は少し魔が刺しただけ、
そう思いたいわたしのエゴかもしれない。
全然知らない男性に、
あんな風に無理やりされたら
嫌いになるのは簡単だ。
でも、幼馴染ではそう簡単に嫌いになれない。
楽しかった今までの時間まで、
否定されるようで。
「、、、蓮くんにはわかんないよ。」