「高校で10センチ以上伸びたんだ。

昔ははなにチビってよくバカにされたけど

今は余裕で、はなの方がチビじゃん。」

「チビじゃないし!」

昔は小さめだった晴人は

今や180センチはあるかなという感じ。

なんか、晴人じゃないみたい。

「ここ騒がしいから、あっちの席行かない?」

確かに、ここは人が集まりすぎててうるさい。

少し離れた席に移動することにした。

「はな、何飲んでるの。」

「ジュースだよ。

アルコール飲んだことないし、

持病あるから飲まないようにしてる。」

「あー、そうだったね。

まだ治ってないんだ?病気。」

悪気なく聞いてくるんだろうけど

なんか心がちくちくする。

「うん。

それより、最近どう?

大学とか。」

病気の話はしたくなくて、

意図的に話題を逸らした。

そこから昔話をしたり、

途中で美波が合流したり、

久々の再会で話が弾んだ。

「はな、飲み物もうないね。

俺とってくるよ。」

「え、ありがとう。いいの?」

「うん、座っててよ。」

晴人も気が遣えるようになったんだね、なんて

美波と言い合う。

「桃ジュースでいい?」

「うん、ありがと。」