「えー、点滴したくない。
もう帰りたい。実習疲れた。」
診察ベットに横たわって駄々をこねてみる。
龍くん、点滴免除してくれないかなぁ。
ちらっと横目で見てみるものの
無慈悲にも用意が進む点滴。
それにしても、
実習1日目なのに結構疲れた。
佐倉先生がいなくなったことにより
張り詰めていたものがなくなって
自覚してなかった体の重さを感じる。
「疲れたなら、なおのこと点滴しないと。
実習乗り越えられないよ。」
そう言いながら腕を消毒してくる龍くん。
「ごめんね、少しちくっとするよ。」
、、、あぁ、これ痛い針じゃん。
薬液が強い時の、太い針だ。
「、、、いったぁ。
少しじゃないじゃん!」
「ごめんごめん。
でも、うまく入ったからもう痛いのはおしまい。
はなちゃん、頑張りました〜。」
10年くらい担当看護師さんだから
いまだに子供扱いしてくる龍くん。