顔が近付いて来て、キスされるのかと身構えた。

正直にいうと

こんなところでダメだって言える間はあった。

でも、ダメだからこそ

気持ちが抑えられなくて

受け身になってしまっていた。

共犯だ。

が、わたしの気持ちは裏腹に

首元に噛み付かれた。

まるで犬に強めの甘噛みされたような

軽い痛みが首元に走る。

「ひぁっ、、、」

びっくりして変な声が、、、

というか、なにされた?!

「なぁ、煽る声出すなって。

人来たらどうすんだよ。」

「そっ、そんな、蓮くんのせいじゃん!

なにするの!」

「まぁ、鍵閉めてあるから

誰も来ないし大丈夫なんだけど。」

余裕そうな顔をしていてむかつく、、、

計画的犯行じゃん。

スマホの内カメラで首元を確認すると、

噛み跡のようなキスマが残っていた。

「ちょっと、今からまだ実習あるのに、、、」

「俺のものって印、付けとかないと。

こんな可愛かったら他の男が寄ってくるし。

防犯キスマ。

てか、さっきキスされると思ったでしょ。

はなちゃん、へんた〜い。」

不敵な笑みを浮かべる目の前の悪魔。

この人には勝てないな。

「まさか噛み付くとは思わないでしょ、、、」

「ごめんごめん。意地悪して。

キス、しよっか。」