「お兄ちゃんはもっと、翔さんを見習った方がいいよ。
もう、人の事言ってる場合じゃないんだから。」
果穂が呆れた顔で、亮太に説教しているのをほくそ笑みながら、翔はソファに座って傍観する事に徹する。

「翔さん、お茶でもどうぞ。」
可奈が何事もなかったように、翔にお茶を出してくれる。

「ありがとうございます。」
と、お礼を言いながら、
翔は亮太との事で、次に何かあった時はこの人を味方に付けようと、強く思った。