「すいません、慌ただしくて。
また、是非ご来店下さい。」
と、ペコリとお辞儀をして果穂は小走りでキッチンカーへ戻って行く。
「果穂、閉店まで後少しだろ?俺も手伝う。」
離れ際に果穂にそう伝える。
「先に戻ってくれ。
社内会議は優斗が代わりに出といて。」
2人にはそう言って、果穂の方へと歩み出す。
「おい、翔。
スケジュール蹴ったら新田に怒られるぞ。」
慌てて優斗は俺を止めようとするが、スケジュール調整は新田の得意分野だ。
「大丈夫、あいつなら何とかしてくれるから、4時半には戻るって伝えてくれ。
じゃあな。」
翔は、そう言って小走りでcafeに行ってしまう。
「あーあ、リスケして大丈夫なのかよ…。」
優斗は呟き、運転手が待つ社用車に戸川と戻る。
「あの、部長…この度は大変申し訳けありませんでした。
これから気持ちを入れ替えてまた、一から一社員として頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。」
戸川は、車に乗り込んですぐにそう言って頭を下げてくる。
目には涙を溜めているが清々しい吹っ切れた顔をしている。
「気持ちは切り替えられましたか?」
「はい…。奥様と話してみかんパフェを頂いて、目が覚めました。
私の惨敗です。奥様に勝てる訳がないです。
あんなに澄んだ心の人に会ったのは大人になって始めてです。
それに、あんな社長の溺愛ぶりみたら、太刀打ち出来るわけ無いじゃないですか。」
「…リスケとか今まで無かったよな。
本当、仕事人間だったのに変わったよ…。」
優斗も漠然としながらスマホを出して、新田に電話する。
「もしもし、お疲れ様です。」
『お疲れ様です。向田部長、もしかして社長帰らないって言ってました?』
感がいい新田は直ぐにそう言う。
「4時半には戻るって言ってたけど、大丈夫か?
社内会議は俺が代わりに出る事になったけど、何の会議?」
『はぁーまたリスケですか…。
本当、あの人奥さんが好き過ぎて困りますね。
まぁ、社長にとってあそこはオアシスだから帰りたくなくなる気持ちは分からなくもないけど…。
ちなみに社内会議の内容は、働き方改革に向けてですから部長よろしくお願いします。』
「えっ…僕が代わりに行ったところで意味無いじゃん。」
『その場で決定しないで、全て持ち帰りで大丈夫なんで、犠牲者第二号おめでとうございます。』
新田は笑いながらそう言う。
「無茶振りもいいところだな…もしかして副社長も良くとばっちり受けてるの?」
『ええ、副社長は既に開き直って楽しそうに、社内のランチ革命起こしてますから。』
「もしかして、翔…自分の仕事振り分けようとして無いか?」
『鋭い、さすが部長。
社長はこの先、フルリモートで働きたいみたいなんで、何かと仕事増えて来ると思います心してください。』
楽しそうに新田が言う。
「えっ⁉︎
新田はそれでいいの⁉︎仕事に支障無いの?」
『支障はありまくりですよ。
それこそ、働き方改革なんで仕方ないんです。
あんな楽しそうな社長見てたら何にも言えなくなるんです。俺、最近の人間っぽい社長嫌いじゃ無いんで。』
確かに、今までの翔はロボットとの如く淡々と黙々と、仕事をこなしている感じはしたが…。
『それなのに、今年は地方に新店舗5軒、公約に掲げてますから。
こっちが忙しくなりますよ。協力し合って行きましょう。』
そう言って、新田はスケジュール調整しますのでと、一方的に電話を切ってしまう。
「あいつ、僕を巻き込むなよ……。」
優斗はこれからもっと忙しくなる予感を感じながら、会社に戻る。
また、是非ご来店下さい。」
と、ペコリとお辞儀をして果穂は小走りでキッチンカーへ戻って行く。
「果穂、閉店まで後少しだろ?俺も手伝う。」
離れ際に果穂にそう伝える。
「先に戻ってくれ。
社内会議は優斗が代わりに出といて。」
2人にはそう言って、果穂の方へと歩み出す。
「おい、翔。
スケジュール蹴ったら新田に怒られるぞ。」
慌てて優斗は俺を止めようとするが、スケジュール調整は新田の得意分野だ。
「大丈夫、あいつなら何とかしてくれるから、4時半には戻るって伝えてくれ。
じゃあな。」
翔は、そう言って小走りでcafeに行ってしまう。
「あーあ、リスケして大丈夫なのかよ…。」
優斗は呟き、運転手が待つ社用車に戸川と戻る。
「あの、部長…この度は大変申し訳けありませんでした。
これから気持ちを入れ替えてまた、一から一社員として頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。」
戸川は、車に乗り込んですぐにそう言って頭を下げてくる。
目には涙を溜めているが清々しい吹っ切れた顔をしている。
「気持ちは切り替えられましたか?」
「はい…。奥様と話してみかんパフェを頂いて、目が覚めました。
私の惨敗です。奥様に勝てる訳がないです。
あんなに澄んだ心の人に会ったのは大人になって始めてです。
それに、あんな社長の溺愛ぶりみたら、太刀打ち出来るわけ無いじゃないですか。」
「…リスケとか今まで無かったよな。
本当、仕事人間だったのに変わったよ…。」
優斗も漠然としながらスマホを出して、新田に電話する。
「もしもし、お疲れ様です。」
『お疲れ様です。向田部長、もしかして社長帰らないって言ってました?』
感がいい新田は直ぐにそう言う。
「4時半には戻るって言ってたけど、大丈夫か?
社内会議は俺が代わりに出る事になったけど、何の会議?」
『はぁーまたリスケですか…。
本当、あの人奥さんが好き過ぎて困りますね。
まぁ、社長にとってあそこはオアシスだから帰りたくなくなる気持ちは分からなくもないけど…。
ちなみに社内会議の内容は、働き方改革に向けてですから部長よろしくお願いします。』
「えっ…僕が代わりに行ったところで意味無いじゃん。」
『その場で決定しないで、全て持ち帰りで大丈夫なんで、犠牲者第二号おめでとうございます。』
新田は笑いながらそう言う。
「無茶振りもいいところだな…もしかして副社長も良くとばっちり受けてるの?」
『ええ、副社長は既に開き直って楽しそうに、社内のランチ革命起こしてますから。』
「もしかして、翔…自分の仕事振り分けようとして無いか?」
『鋭い、さすが部長。
社長はこの先、フルリモートで働きたいみたいなんで、何かと仕事増えて来ると思います心してください。』
楽しそうに新田が言う。
「えっ⁉︎
新田はそれでいいの⁉︎仕事に支障無いの?」
『支障はありまくりですよ。
それこそ、働き方改革なんで仕方ないんです。
あんな楽しそうな社長見てたら何にも言えなくなるんです。俺、最近の人間っぽい社長嫌いじゃ無いんで。』
確かに、今までの翔はロボットとの如く淡々と黙々と、仕事をこなしている感じはしたが…。
『それなのに、今年は地方に新店舗5軒、公約に掲げてますから。
こっちが忙しくなりますよ。協力し合って行きましょう。』
そう言って、新田はスケジュール調整しますのでと、一方的に電話を切ってしまう。
「あいつ、僕を巻き込むなよ……。」
優斗はこれからもっと忙しくなる予感を感じながら、会社に戻る。