「お義父様、お義母様、
本日まで、この会の為にいろいろとご尽力頂き、ありがとうございました。」
果穂が深々頭を下げ、お礼をする。
「果穂さん、お着物よく似合っているわ。」
義母も満面な笑みを向けてくる。
「果穂さん、君は私の娘になったんだ。
遠慮せず、翔がいなくてもうちに遊びにきなさい。」
やたら果穂びいきの父は果穂に優しく微笑むが、翔には
「翔、お前はもうちょっと愛想良くしなさい。」
と、咎める。
「貴方の前だけですよ。無愛想なのは…。」
翔はそう言って、
目頭にハンカチを押さえて泣き始めている村井に話しかける。
「村井さん、ご出席ありがとうございます。俺達、明日から一週間ちょっと出かける事になりましたので、家の事お願いしてもいいですか?」
突然の事で村井さんは、
えっえっ⁉︎っと、驚きで涙も止まり、
「あらあら、お二人でどちらに?」
と、びっくり顔で聞いてくる。
「新婚旅行に行く事にしたんだ。」
嬉しそうに翔が言うから、果穂もだんだん真実味を帯びてくる。
「それは良かった。翔さんは働き過ぎですから、これからはもっと果穂さんの為にも、プライベートを大事にお過ごし下さいね。」
「秘書にも同じような事を言われたよ。
仕事ばかりで果穂に見捨てられたらいけないので、ここらでリフレッシュ休暇を取ろうと思います。」
「まるで私に言われているようで耳が痛いが…。」
父はそう言って苦笑いする。
「本当、父さんももう若くはないんだから、身体のメンテナンスの為にも、ちゃんと休暇を取るべきだよ。」
健もここぞとばかりに父に訴え出す。
「お義父様、私も先程知らされたばかりで、びっくりした所なんです。
でも、初めての海外旅行楽しみです。」
果穂も胸の内を義父に伝える。
「分かった。我が家もどこか旅行に行くぞ。」
そう父が言い出したから、
村井さんはまたもやびっくりして固まってしまった。
「まぁ、嬉しいわ。どちらに行きましょうか?」
義母も既に行く気になって、ソワソワと嬉しそうに言い出す。
「俺は暖かい場所がいいなぁ。」
健が翔のような事を言うので、
果穂はやっぱり兄弟なんだなぁと共通点を見つけて、密かに嬉しくなった。
果穂は心が温かくなるのを感じながら、お色直しの為、翔と一緒にひとまず退席する。
本日まで、この会の為にいろいろとご尽力頂き、ありがとうございました。」
果穂が深々頭を下げ、お礼をする。
「果穂さん、お着物よく似合っているわ。」
義母も満面な笑みを向けてくる。
「果穂さん、君は私の娘になったんだ。
遠慮せず、翔がいなくてもうちに遊びにきなさい。」
やたら果穂びいきの父は果穂に優しく微笑むが、翔には
「翔、お前はもうちょっと愛想良くしなさい。」
と、咎める。
「貴方の前だけですよ。無愛想なのは…。」
翔はそう言って、
目頭にハンカチを押さえて泣き始めている村井に話しかける。
「村井さん、ご出席ありがとうございます。俺達、明日から一週間ちょっと出かける事になりましたので、家の事お願いしてもいいですか?」
突然の事で村井さんは、
えっえっ⁉︎っと、驚きで涙も止まり、
「あらあら、お二人でどちらに?」
と、びっくり顔で聞いてくる。
「新婚旅行に行く事にしたんだ。」
嬉しそうに翔が言うから、果穂もだんだん真実味を帯びてくる。
「それは良かった。翔さんは働き過ぎですから、これからはもっと果穂さんの為にも、プライベートを大事にお過ごし下さいね。」
「秘書にも同じような事を言われたよ。
仕事ばかりで果穂に見捨てられたらいけないので、ここらでリフレッシュ休暇を取ろうと思います。」
「まるで私に言われているようで耳が痛いが…。」
父はそう言って苦笑いする。
「本当、父さんももう若くはないんだから、身体のメンテナンスの為にも、ちゃんと休暇を取るべきだよ。」
健もここぞとばかりに父に訴え出す。
「お義父様、私も先程知らされたばかりで、びっくりした所なんです。
でも、初めての海外旅行楽しみです。」
果穂も胸の内を義父に伝える。
「分かった。我が家もどこか旅行に行くぞ。」
そう父が言い出したから、
村井さんはまたもやびっくりして固まってしまった。
「まぁ、嬉しいわ。どちらに行きましょうか?」
義母も既に行く気になって、ソワソワと嬉しそうに言い出す。
「俺は暖かい場所がいいなぁ。」
健が翔のような事を言うので、
果穂はやっぱり兄弟なんだなぁと共通点を見つけて、密かに嬉しくなった。
果穂は心が温かくなるのを感じながら、お色直しの為、翔と一緒にひとまず退席する。