次は翔の髪をセットしてもらう。

「今日は貴重な堀井社長が見れて、
得した気分です。」
スタイリストの本谷がそんな事を言ってくる。

「そうか?」
先程の嫉妬が尾を引いて素っ気ない対応になってしまう。

「普段、クールな感じなのに奥様にはとことん甘々なんですね。」

「まぁ、俺にとっては唯一無二な存在だから。」

「羨ましいです。
見た目だけじゃ無く、あんな心がお綺麗な方は、なかなかお会いしませんから。」

本谷は果穂に惚れたのだろうか?