少し離れた所から、果穂だけが同情の目を向け麻里奈を憐れんでいた。
「あの…きっとご夫婦でもっと話し合いを持つべきだと思います。
お互い思ってる事をちゃんと言葉にしないと、気持ちは伝わらないと思うので…。
それに…例え夫婦であっても女の人に手を挙げるのはダメです。奥様に謝って下さいね。」
果穂は控えめにそう言う。
「君って人は、どこまでおめでたいんだ?
怖い思いをした筈なのに…
世間知らずを通り越して、賛美すら送りたいぐらいだ。
……ちょっかいを出して申し訳なかった。
もう2度と君達の前には現れないよ。」
宮崎社長が力無くそう果穂に向かって言う。
「あの……翔さん。
お2人にこの部屋を貸してあげましょ。
きっと気持ちがすれ違ってしまっただけで、話し合えば分かり合えるはずだから…。」
果穂がこちらに一歩近付き俺に訴えかけてくる。
1番傷付けられたのは果穂なのに、
彼らの事を見捨てずにどうにかしてあげたいと健気に思う心の清らかさに、俺も、きっとこの部屋にいる全ての人間が脱帽している筈だ。
「分かった…。みんな撤収するぞ。
雅也、優斗もありがとう、お疲れ様。
俺はこのまま果穂と部屋に戻る。
森元は、新田に弁護士に連絡するように伝えてくれ。」
そう指示を出し果穂の手を握り締め、雅也達と一緒に部屋を出る。
「そう言えば、新田はどこ行ったんだ?
秘書のくせに社長から離れるなんて。」
雅也がふと、そんな事を言う。
「あの…きっとご夫婦でもっと話し合いを持つべきだと思います。
お互い思ってる事をちゃんと言葉にしないと、気持ちは伝わらないと思うので…。
それに…例え夫婦であっても女の人に手を挙げるのはダメです。奥様に謝って下さいね。」
果穂は控えめにそう言う。
「君って人は、どこまでおめでたいんだ?
怖い思いをした筈なのに…
世間知らずを通り越して、賛美すら送りたいぐらいだ。
……ちょっかいを出して申し訳なかった。
もう2度と君達の前には現れないよ。」
宮崎社長が力無くそう果穂に向かって言う。
「あの……翔さん。
お2人にこの部屋を貸してあげましょ。
きっと気持ちがすれ違ってしまっただけで、話し合えば分かり合えるはずだから…。」
果穂がこちらに一歩近付き俺に訴えかけてくる。
1番傷付けられたのは果穂なのに、
彼らの事を見捨てずにどうにかしてあげたいと健気に思う心の清らかさに、俺も、きっとこの部屋にいる全ての人間が脱帽している筈だ。
「分かった…。みんな撤収するぞ。
雅也、優斗もありがとう、お疲れ様。
俺はこのまま果穂と部屋に戻る。
森元は、新田に弁護士に連絡するように伝えてくれ。」
そう指示を出し果穂の手を握り締め、雅也達と一緒に部屋を出る。
「そう言えば、新田はどこ行ったんだ?
秘書のくせに社長から離れるなんて。」
雅也がふと、そんな事を言う。