「分かった…。果穂に聞いてみる。」

「森元のスケジュール、明日午後は抑えといてくれ。」

そう新田に指示を出す。
「了解です。」
そう言って、新田は社長室を出て行った。


果穂に連絡をしてみる。

トゥルルル トゥルルル……

『もしもし、翔さんお疲れ様です。どうかしたんですか?』

「今日は、キッチンカー定休日だろ?
昼食一緒に食べようかと思って予定空いてるか?」

『本当に⁉︎嬉しい。
今日はスーパー行く予定しか無いから、
私が翔さんの所に行くよ。
どこかで待ち合わせする?』

「1人で待たせるのは心配だから、俺が迎えに行く。」

『大丈夫だよ。翔さんの本社近くまで行くよ。何時がいい?』

だが…と思うのだが、
俺が心配し過ぎるのは、彼女の自由を奪っているのか…。

「分かった。気を付けて来て。タクシーつかうんだぞ。
じゃあ、近くの本屋で12時までには行けるから。」

『分かった。待ってるね。』
嬉しそうに果穂がそう言う。

彼女を自由にしてあげたいと思っていたのに、大事に思う余り知らずと過保護に囲んでいたのかもしれない。

これまでの自分の行動を顧みる。

新田に言われて気付くとは……