翌日はバレー部の見学に行くことにしていた。
昨日、帰りに葵と一緒に見に行く約束をしていたので私はお弁当を食べ終えると三組の葵の教室まで迎えに行った。
そしてバレー部の練習している体育館へ向かった。
体育館ではバスケ部と卓球部とバレー部の三つの部がひしめき合って練習していた。
話を聞くと、外周や筋トレなどの基礎練の日と実際にコートを使って練習する日を各部で曜日ごとに割り振っているようだった。
この三日間は新入生の見学もあるので実戦形式でやっていてどの部も限られたエリアでの活動となっていた。
街中の公立中学では限られた設備での活動となるので致し方のないことではあった。
そして三日目は陸上部へ見学に行った。
結局私は葵と相談してバレー部へ入部した。
どの部もそうだったが、それほど上を目指すというほどの雰囲気はなくただ楽しく過ごせればいいかな?といった感じで正直緩かった。
なので朝練だったり居残り練習だったりとかはなく登下校はほとんどの生徒が同じ時間だった。
茶道部に入った由依や理佐と一緒に帰ることもしばしばあった。
そして理佐の友達だった吹奏楽部に入った美波も加わり葵を含めた五人で勉強会やお泊り会もよくした。
中学の三年間はそんな感じで印象深い出来事も少なくなんとなく過ぎていったような感じだった。
そして高校進学となり葵は私立高校へ行ったが、私達四人は公立高校を志望して四人とも合格した。
由依は美化委員、理佐は図書委員でほとんど帰宅部と言ってもいいようなものだった。
美波は高校でも吹奏楽部へ入部してクラリネットを続けていた。
そして私はかねてからやりたかったテニス部へと入部したのでありました。
そしてそこであいつとの出会いが……
第五話へつづく…