そして数日が経ち各部活動の勧誘期間が始まった。


午前中の授業が終わって昼休みが終わると上級生たちは部活動を始める。


そこへ私たち新一年生が自由に見学に行ける三日間。


私は由依と理佐の三人でお弁当を食べながら話していた。




茜「二人はどうすんの?部活…」


由依「うーん、まだ考え中だけど………理佐は?」


理佐「私もまだ考えてるところだけど……今日は茶道部に行ってみようかな?」


由依「へぇ〜、茶道部かぁ……あたしも行ってみようかな?」


茜「二人とも運動部は考えてないの?」


理佐「うん、私は運動は得意じゃないから」


由依「あたしも汗似合うタイプじゃないし」


茜「そっかぁ……あたしはとりあえず運動部かな」


由依「言ってたもんね」


茜「うん、とりあえず今日はテニス部行ってみるわ♪」




そして私は二人とは別行動でテニス部へ見学に行った。


中学でのテニス部は人気で多くの、特に女子は見学に来ていた。


ぐるっと一面、三十人ほどの女子生徒がコートを囲んで並んで見ていた。




「おー、茜ー!」


と、声をかけてきたのは小3〜4と同じクラスだった原田葵だった。


茜「おー、葵じゃん!テニス部入るの?」


葵「う〜ん、まだ考え中だけどとりあえず見に来た」


茜「そっか、やっぱ人気だね」


葵「茜は何組?」


茜「あたし一組、由依も一緒だよ」


葵「由依って小林?」


茜「そう!六年で同じクラスだったからね、一緒でちょっと安心した」


葵「よかったじゃん!あたしも莉菜と一緒でさぁ…」


茜「上村莉菜?あの子可愛いよねぇ〜♡」


葵「うん♪でも相変わらずフワッとしてるけどね笑」


と、話しているとコートで練習していた先輩のミスショットのボールが葵に向かって飛んできた!


二人とも気づいたが葵は「キャッ」と言って動けずにいた。


ただ私が咄嗟に出した手で上手くボールを弾き返せたので葵には当たらずに済んだ。


「ごめん、大丈夫だった?」


と、先輩が駆け寄ってきてくれた。


葵「あ、はい……茜ありがとう」


と、葵が言うと先輩は私を見て…


先輩「あなた反射神経いいわね、手は大丈夫だった?」


と、私を心配してくれた。


茜「はい、ソフトの球ですから大丈夫ですよ」


と、手を広げて見せた。


先輩「ごめんね、たまに飛んでくると思うから気をつけて見ててね」


と言って先輩はコートに戻っていった。


葵「すごいね茜!あたし全然反応出来なかったよ」


茜「うん、何か咄嗟に手がでちゃった……たまたまだよ」




そして少しするとキャプテンらしき上級生が私達に向かって大きな声を出した。


「新入生のみんな集まってくれるー?一年間の大会の予定とかを説明しますからー」


と、両手で大きく手招きをしていた。


新入生は壁沿いに並び予定の書いたプリントをもらって説明を受けた。


そして一通りの説明が終わると、


「ぜひたくさんの入部を待ってるのでよろしくねー」


と、言ってキャプテンはまた練習に戻っていった。


私と葵はそのまま見学をして午後三時ごろに二人で帰った。




第四話へつづく…