入学初日に友達になった「渡邉理佐」と小六からの友達「小林由依」の三人で下校することになった。
今日は教科書の配も配布あり通学カバンだけでは足りずに別の手提げカバンも皆持っていた。
茜「重いよねー!やっぱ小学校より教科増えるし辞書もあるし…」
由依「うん、本格的に授業始まったら毎日大変だね」
理佐「でも守屋さんも小林さんも西陣学区なら家遠いし……」
茜「『茜』でいいよ!」
と、私は渡邉理佐の言葉を遮えぎって言った。
理佐「え…!」
と、理佐は驚ろいていた。
茜「『茜』でいいよ!『守屋さん』なんて何か距離感じちゃうよー笑」
理佐「え、でも……今日会ったばっかりなのにそんな……」
茜「あたしも今から『理佐』て呼ぶからさ!」
理佐「えー………」
由依「『猪突猛進』とはこのことだね笑」
理佐「え、それどう言う意味?」
茜「そんなの小学校で習ったっけ」
由依「いや、習ったかな?わかんないけど…」
由依「『突き進む』て意味かな?」
茜「さすが由依だね、春休みの間中学の予習してた?」
由依「あー、まぁ…塾で少しやってたけど…」
理佐「私どうしょう?お父さんの仕事で三年半海外に行ってたから……たぶん国語は全然ダメかもしんない……」
茜「へぇー!すげぇー!!帰国子女なの?」
由依「じゃあ英語はバッチリじゃん!」
理佐「うん……でも漢字とか日本人学校でやってはいたけど……とにかく英語を話せるようになるのが一番だったから……」
茜「勉強で言ったら英語が新しく始まるから一番不安だよー!それをクリア出来てるなんて羨しいよ理佐!!」
由依「ホントだね!塾でも触りはやったけどやっぱ不安だもんなー……」
理佐「あ、私の家こっちなの」
と、理佐が言った。
茜「え、近っ!!」
と、理佐が指差したのはまだ学校から五分ほどしか歩いてない距離だった。
由依「そりゃ室町学区だったら近いよね。実質烏丸通り挟んで向い同士だもん」
茜「校区割りおかしいよね!?うちらだったら北中のほうが断然近いのに!」
由依「まぁでもあっち行くと区が変わるからしょうがないんじゃない?」
茜「うん、でも理佐と知り合えたからこっちでもよかったかな?♪」
理佐「え、そんな期待されても……」
と、理佐は困った表情をしていたが少し喜こんでるようにも見えた。
そしてそこで理佐とは別れて残15分ほどの距離を由依と二人で歩いて帰り入学初日は終わった。
第三話へつづく…