そして次の日から私は朝にランニングをすることにして早起きをした。


彼のペースに全然ついていけなかった悔しさもあり、なんとか食らいついていこうと必死だった。


京都御所まで行くと私は乾御門の前に自転車を停めて時計と反対周りに走り始めた。


京都御所は外周を一周するとおよそ4キロで早朝にジョギングしている人も多い。


ここを二周半すれば10キロ、


彼のメニューと同じなのでこれが出来れば彼についていくことが出来るだろう、と言う目算。


二周回って最後は丸太町通りで折り返してこよう。


走り始めるとやはり何人かは走っている人がいた。


中学のバレー部でも10キロぐらいのランニングはしていた。


私はいつも先頭集団にいたが彼のペースはもっもっと早い。


男子と女子の違いはあってもそれにしても彼と私とでは差がありすぎる。


彼は小学生の頃からずっとやっていると言っていたが、いったいどこを目指しているんだろうか?


そんなことを考えながら目標の二周半を終えて腕時計をみると、およそ一時間半かかっていた。


このペースじゃとても彼にはついていけないだろうと思いながらその日は一旦家へ帰った。


五時半に家を出たが往復の時間もあってすでに七時半になろうとしていた。


私は急いで制服に着替えパンを頬張り家を出た。




第十一話へつづく…