八神は、頷いた。


「うんうん、いいよ。この世の苦しみから解放してあげる。」



よかった!

あたしに、仲間がいた。



「や、八神はさ、おかしいと思うよね。なんでいじめっ子が全て悪者って言われなきゃいけないのかって思わない?」




八神なら分かってくれるはず。

もし、あたしが麗華姫たちのグループに居られなくなったら、八神と行動しよう。


そして、八神を奴隷として使うんだ。


八神は、元々いじめられていた身分なんだから、あたしは逆らえないはず。

八神は、奴隷。

いつか、麗華姫を超えて、スクールカーストの頂点に立つんだ!

ふふふ、あたしは、無敵だよ。

表面上では愛香と仲直りして。

水面下でいじめるんだ。

次は、もっと、うまくやる。

変なところでボロを出さないように、静かに、静かに、やるんだ。


八神はニコリと笑った。



「どうかな?」



その時、路地に愛香が駆け込んできた。


「夜風!間に合った?」

「よゆーよゆー。」



は…?

なんで、こいつらが親しくしてんの?

ふざけないで。


じゃあ、グルだったの?

こいつら…!



「ふざけんな!」



夜風に殴りかかる。

しかし、その手を押さえられて、締め上げられる。