「俺が『青薔薇連合会』に戻る前に、ルルシーもブロテに呼び出されたんですよね」
「あぁ。俺の口からルレイアを説得すれば、聞く耳を持つんじゃないかってな」
「…」
確かに、俺はルルシーの言葉なら素直に聞くけれど。
それにしたって卑怯な女だ。
俺のみならず、ルルシーまで巻き込むとは…。
そういやあいつ、ルアリスにも声をかけてたんだっけ?
それで相手にされなかったから、ついにルルシーに頼もうとした訳か。
「全く、あのときは驚いたよ」
と、アイズが言った。
「驚いた?」
「ルルシーから突然メールが来たんだよ。『帝国自警団の団長に会ってくる』って」
突然、何の脈絡もなくそんなメールが届いたら、そりゃ驚きますね。
「一方的なメールを送ってきただけで、いくら電話で折り返しても出てくれないし…」
「ルルシー先輩はとうとう、ルレイア先輩欠乏症の末期症状を迎えて、自警団の団長に果たし合いを申し込んだのかと思った」
「僕も思いました。それなら僕も誘ってくれれば良かったのに、って」
アイズとルリシヤとルーチェスの三人が、口々に愚痴った。
ルルシーはそれを聞き、ちょっとバツが悪いのか、視線を逸らしていた。
「だって…。事前にお前達に相談したら、止められると思って…」
「そりゃ止めるよ。どんな罠が仕掛けられてるか、分かったものじゃないからね」
俺に関することになると、ルルシーも大概、暴走機関車ですよね。
俺のこと、とやかく言えないじゃないですか。
それもこれも、ルルシーが俺を心配してくれていたからこそ。
それに、ブロテは敵を騙して罠に嵌める…というコスいことをするタイプじゃない。
罠の可能性は考慮しなくて良いだろう。
「ちなみに、俺を説得してくれと言われて…ルルシーは何て言ったんですか?」
「クソ食らえって言ってやったよ」
俺と同じじゃないですか。
あれ?俺達似た者夫婦?
最後の方ブロテが諦めムードだったのは、説得を頼んだルルシーににべもなく断られたからなんだな?
ざまぁ。
ルルシーは俺の味方ですから。
「でもまぁ、そのくそったれな勧誘のお陰か、手荒な扱いは受けませんでしたし…」
「拘束されてたのか?手錠とか…」
「まさか。部屋の中から出られない不自由と、外部に連絡を取れない不自由を除けば、やりたい放題でしたよ」
あと、ルルシーに会えない不自由もな。
それだけで酷い拷問ではあったけど、肉体的な拷問は何もなかった。
『frontier』の曲とか聴いてたし。
ファッション誌も読んだし。
紅茶やお菓子も差し入れしてくれたし。
監禁されているにしては、非常に快適な環境だった。
「そうか…。…それなら良かった」
と、ルルシーはホッと胸を撫で下ろしてあた。
心配かけましたね、本当に。
「あぁ。俺の口からルレイアを説得すれば、聞く耳を持つんじゃないかってな」
「…」
確かに、俺はルルシーの言葉なら素直に聞くけれど。
それにしたって卑怯な女だ。
俺のみならず、ルルシーまで巻き込むとは…。
そういやあいつ、ルアリスにも声をかけてたんだっけ?
それで相手にされなかったから、ついにルルシーに頼もうとした訳か。
「全く、あのときは驚いたよ」
と、アイズが言った。
「驚いた?」
「ルルシーから突然メールが来たんだよ。『帝国自警団の団長に会ってくる』って」
突然、何の脈絡もなくそんなメールが届いたら、そりゃ驚きますね。
「一方的なメールを送ってきただけで、いくら電話で折り返しても出てくれないし…」
「ルルシー先輩はとうとう、ルレイア先輩欠乏症の末期症状を迎えて、自警団の団長に果たし合いを申し込んだのかと思った」
「僕も思いました。それなら僕も誘ってくれれば良かったのに、って」
アイズとルリシヤとルーチェスの三人が、口々に愚痴った。
ルルシーはそれを聞き、ちょっとバツが悪いのか、視線を逸らしていた。
「だって…。事前にお前達に相談したら、止められると思って…」
「そりゃ止めるよ。どんな罠が仕掛けられてるか、分かったものじゃないからね」
俺に関することになると、ルルシーも大概、暴走機関車ですよね。
俺のこと、とやかく言えないじゃないですか。
それもこれも、ルルシーが俺を心配してくれていたからこそ。
それに、ブロテは敵を騙して罠に嵌める…というコスいことをするタイプじゃない。
罠の可能性は考慮しなくて良いだろう。
「ちなみに、俺を説得してくれと言われて…ルルシーは何て言ったんですか?」
「クソ食らえって言ってやったよ」
俺と同じじゃないですか。
あれ?俺達似た者夫婦?
最後の方ブロテが諦めムードだったのは、説得を頼んだルルシーににべもなく断られたからなんだな?
ざまぁ。
ルルシーは俺の味方ですから。
「でもまぁ、そのくそったれな勧誘のお陰か、手荒な扱いは受けませんでしたし…」
「拘束されてたのか?手錠とか…」
「まさか。部屋の中から出られない不自由と、外部に連絡を取れない不自由を除けば、やりたい放題でしたよ」
あと、ルルシーに会えない不自由もな。
それだけで酷い拷問ではあったけど、肉体的な拷問は何もなかった。
『frontier』の曲とか聴いてたし。
ファッション誌も読んだし。
紅茶やお菓子も差し入れしてくれたし。
監禁されているにしては、非常に快適な環境だった。
「そうか…。…それなら良かった」
と、ルルシーはホッと胸を撫で下ろしてあた。
心配かけましたね、本当に。


