「じゃあ…シェルドニア王国は?」
と、ブロテは尋ねた。
シェルドニアだと?
「箱庭帝国にも何もしてないし、シェルドニア王国にも何もしてないですよ、俺は」
むしろシェルドニア王国が、俺に何かしたくらいだ。
それなのに。
「嘘だ。シェルドニア王国から多額の献金があったって…」
シェルドニア王国から多額の献金?
…あぁ、あれか。思い出した。
「『帝国の光』事件の慰謝料のことですね?」
「…慰謝料…?」
おいおい。あんたあれほどルティス帝国国内を騒がせたあの事件を、全く知らないのか?
いくら、事件の起きた当時ルティス帝国にいなかったとはいえ。
帝国自警団の団長として、それくらい知っておいた方が良いのでは?
…まぁ良い。
ここで詳しく、長ったらしい説明をするのは面倒だが…。
「シェルドニア王国の貴族、バールレン家の次男が、家宝を盗み出してルティス帝国にやって来て、色々と面倒な悪事を働いたんですよ」
今は簡単に、そう説明しておいた。
明らかに説明不足だが、それは後でお前が自分で調べろ。
「…その件で、『青薔薇連合会』も相当骨を折ることになりましてね。頭縦ロール…アシミム女王が、多額の慰謝料を秘密裏に送ってきたんですよ」
ぶっちゃけ、結構危険なルティス帝国存亡の危機だったから。
あんな金ごときで、全てを水に流す訳にはいかないんだがな。
おまけに、事件を起こした張本人であるハゲ・バールレンは、大した罰も受けずに別荘で悠々自適に暮らしてる訳だろ?
粛清されて殺された、ヒイラ・ディートハットの亡霊に呪われてしまえ。
「ともかく、あれはシェルドニア王国を脅しつけて巻き上げた金ではありません」
「…」
「詳しい話が知りたいなら、後で調べるなり、帝国騎士団の連中に聞くなりしてください」
奴らなら知ってるだろ。特にルーシッドは。
これで分かったか?
俺が清廉潔白だってことが。
と、ブロテは尋ねた。
シェルドニアだと?
「箱庭帝国にも何もしてないし、シェルドニア王国にも何もしてないですよ、俺は」
むしろシェルドニア王国が、俺に何かしたくらいだ。
それなのに。
「嘘だ。シェルドニア王国から多額の献金があったって…」
シェルドニア王国から多額の献金?
…あぁ、あれか。思い出した。
「『帝国の光』事件の慰謝料のことですね?」
「…慰謝料…?」
おいおい。あんたあれほどルティス帝国国内を騒がせたあの事件を、全く知らないのか?
いくら、事件の起きた当時ルティス帝国にいなかったとはいえ。
帝国自警団の団長として、それくらい知っておいた方が良いのでは?
…まぁ良い。
ここで詳しく、長ったらしい説明をするのは面倒だが…。
「シェルドニア王国の貴族、バールレン家の次男が、家宝を盗み出してルティス帝国にやって来て、色々と面倒な悪事を働いたんですよ」
今は簡単に、そう説明しておいた。
明らかに説明不足だが、それは後でお前が自分で調べろ。
「…その件で、『青薔薇連合会』も相当骨を折ることになりましてね。頭縦ロール…アシミム女王が、多額の慰謝料を秘密裏に送ってきたんですよ」
ぶっちゃけ、結構危険なルティス帝国存亡の危機だったから。
あんな金ごときで、全てを水に流す訳にはいかないんだがな。
おまけに、事件を起こした張本人であるハゲ・バールレンは、大した罰も受けずに別荘で悠々自適に暮らしてる訳だろ?
粛清されて殺された、ヒイラ・ディートハットの亡霊に呪われてしまえ。
「ともかく、あれはシェルドニア王国を脅しつけて巻き上げた金ではありません」
「…」
「詳しい話が知りたいなら、後で調べるなり、帝国騎士団の連中に聞くなりしてください」
奴らなら知ってるだろ。特にルーシッドは。
これで分かったか?
俺が清廉潔白だってことが。