「はぁはぁ……あんたたちが、『白』の奴らか……?」
随分とガタイの良い奴が来た。
「そういうお前は、『黒』か?」
俺が問うと、そいつは首を縦に振る。
「実は、薫さんから伝言を預かっている」
後ろの3人が驚いていることがわかった。
あいつ……。
なんで下っ端だけ来てあいつは顔を出さないんだ。
ほんっとに気に入らねえ。
「……あいつはなんて言ってたんだ」
不機嫌を隠すことなく聞くと、そいつは怯えた顔をして早口で。
「っ…、自分に会いたいなら話し合いじゃなく、暴走族らしく戦って決着をつけようじゃないか、との事です」
「チッ」
澄ましたような、あいつの顔が浮かんできて殴り倒したくなる。
「千歳、どうするんだ」
「さっさと殴り込む〜?」
海咲となゆが聞いてくる。