千歳も目を細めてじーっと鈴ちゃんを睨んでいる。
……そうだった。
この2人、仲悪いんだよね。
「ふ、2人とも落ち着いて?学校遅れちゃう…し……」
と言っている途中で、2人が私の方を見ていて。
割って入ってこないでね、という無言の圧力。
うう。
そこから、しばらく私の黒歴史暴露会(2人曰く可愛いこと自慢らしい)が行われた。
「鈴ちゃんも千歳も、もうやめて〜……」
流石に恥ずかしさが限界に達したため、そう言うと、かなり不満気な顔をしながらも、2人ともやめてくれた。
恥ずかしさで死んじゃうかと思ったよぉ……。
ふんっと顔を横にしてる2人に苦笑して、校舎に入ろうとしたとき。
ふっと視界の端に見える校舎の角から睨むような視線を感じた。
ぱっともう一度見て見るが、もう誰もいないように見えた。
……気の、せい?