「む、無理ですっ!」


「あ、変なこと想像して照れてる?」


「違いますっ」



もうっ、からかわれたっ。



「せっかく、今日の夜ごはん作ってあげようと思ったけど、これ以上何か言ったりやろうとしたりしたら、無しにするよっ」


「ええっ、それは嫌だっ。許してよ、緋~」



まるでおやつを取られたような犬みたいな顔したって、き、効かないからっ……。



「…も、もうしないなら、いいよ」


「わかった。もうしないから許してくれる?」


「……約束だよ?」


「うんっ!」



なんだか、犬みたいだなぁ、千歳って。




数分経ってから、部屋に入る。


うっわぁぁ。


ひ、広い……。


2人でも余裕で暮らせそうなお部屋を一人で使っちゃっていいのかな……。