しばらく歩くと、別の棟に着く。
目の前には大きなエレベーター、横には広い廊下、そして左右にはそれぞれ5~6個のドア。
「千歳、ここは……?」
「寮だよ」
まじですか……。
超高級ホテルですか?と思うほど、きれいに装飾されている。
「早く乗れ。置いていくぞ」
入江さんの声がして、急いでエレベーターに乗る。
乗ると、入江さんは迷うことなく、【4】と書かれたボタンを押す。
【5】のボタンがないから、たぶん最上階。
……な、なんかそわそわするっていうかなんていうか。
振動も音もほぼ無く、すーっと上がっていくエレベーター。
すごいなあ。
いったいいくらかかってるんだろう、『白皇帝』の建物。