「さて、いつ行く?」
海咲が聞いてきた。
「今すぐ、だな」
じゃないともう気が狂いそうになる。
「だろうな」
海咲に呆れられた。
どうやら海咲となゆは他の奴らを連れて行くと言っていたから、俺と氷兎が自由に暴れられる。
『黒』に行くために歩きながら氷兎の方を見ると、珍しく目がきらきらしている。
うわ、こいつこんな顔すんのか……。
そんなことを考えていると。
「……さっきから何じっとこっちみてんだよ」
「いやぁ、べっつにぃー」
「うぜー……」
「あ、総長にそんな口聞いていいのか?」
「ふっ、俺の方が強いからいい」
「おーおー、じゃあどっちが多く倒すかやるか?」
まるで小学生のような会話をしていると、目の前に誰かがいる。
無言で腹に一発。
「あ」
邪魔だったから思わず殴ってしまった。