▶・アイテムを使う


《使っても効果は無かった!》


《緋に10000のダメージ!》


ー緋は力尽きた……ー



みたいな感じ。


何をやっても負け確実。



でも……私は千歳に近づいちゃいけない。


そうだ。


忘れかけてた。


だって、千歳は、お姉ちゃんの、好きな人だから……。



「だめ?」



うっ……。



「わ、わか、った……」



ぎゅううううっと骨が折れそうなぐらいの力で抱きついてきた。



「じゃあ!生徒会メンバーを紹介してくねっ♪」



ズーンと落ち込んだ気分の私とは反対に、ルンルンな千歳。



「はい!こちら眼鏡が素敵な書記の、入江海咲(いりえみさき)くんです!」


「お前……まあ、よろしくな、緋」



そういわれて慌ててお辞儀を返す。