「とにかく、もうしばらくは外出禁止になりそうだな」
俺がそう言うと。
「えええ〜っ」
……こればっかりはなぁ……。
色んなことを考えているうちに、うどんを食べ終えてしまった。
皿洗いを終えて、ソファを借りる。
「ちーとせっ。お皿洗いありがとう!」
「いーよ。うどん、ありがとな」
緋に嫌な思いばっかりさせてる気がする。
隣で小説を読み始める緋。
緋はどう思ってるんだろうか。
急に姫だって言われて、生徒会の仕事もやって、俺の分の飯まで作ってくれて。
さらに関係ない俺たちの争いのせいで、余計大変で。
普通だったら嫌われても仕方ないのに。
「……はぁ」
「千歳、どうしたの?」
「どうしたって何が?」
「気づいてないの?今千歳、ため息ついたでしょ」
えっ、嘘だろ。