今日から同じ部屋で暮らすわけだけど。
好きな食べ物はカレーライスだとか、寝る直前にお風呂に入りたい派だとか。
私は彼のことを沢山知っている。
もしも、一緒に暮らしていた時と何も変わっていなければの話だけど。だから他のカップルよりは一緒に過ごしやすいのかな?
いや、どうなんだろ、小さな時は家族のように過ごしていたけれど、今回は、恋人として。あの時みたいに接すれば良いと思うんだけど。
――翼のこと、変に意識しちゃうよ。
『ぐぅ』
あれこれ考えていたらお腹がなった。
その瞬間、翼がこっちを見て言った。
「お腹空いたの?」
あれ? イヤホンしてるから私の声聞こえなかったはずなのに、お腹の音は聞こえたのかな?
「う、うん。私、今日、すごく緊張して、ご飯何も食べてなくて」
「そうなんだ」
「翼は? 一緒に食堂に行く?」
「いや、行かないわ。人多いところで食べるの苦手だし。部屋で適当に食べるから。あと、ご飯とか、そういうのは各自自由で。それに、翼って呼び捨てしないで欲しい」
冷たい口調で彼は言う。
「えっ? でも……」
「何?」
「……ううん、分かった」
「あ、あと、周りのヤツらに昔一緒に暮らしてたとか秘密にしといて? 色々めんどいから」
そう言うと彼はイヤホンを外し、そそくさと部屋から出ていった。私は後ろ姿を見つめた。
どこに行くのかな?
翼と距離を感じる……。
心がちょっと痛い。
好きな食べ物はカレーライスだとか、寝る直前にお風呂に入りたい派だとか。
私は彼のことを沢山知っている。
もしも、一緒に暮らしていた時と何も変わっていなければの話だけど。だから他のカップルよりは一緒に過ごしやすいのかな?
いや、どうなんだろ、小さな時は家族のように過ごしていたけれど、今回は、恋人として。あの時みたいに接すれば良いと思うんだけど。
――翼のこと、変に意識しちゃうよ。
『ぐぅ』
あれこれ考えていたらお腹がなった。
その瞬間、翼がこっちを見て言った。
「お腹空いたの?」
あれ? イヤホンしてるから私の声聞こえなかったはずなのに、お腹の音は聞こえたのかな?
「う、うん。私、今日、すごく緊張して、ご飯何も食べてなくて」
「そうなんだ」
「翼は? 一緒に食堂に行く?」
「いや、行かないわ。人多いところで食べるの苦手だし。部屋で適当に食べるから。あと、ご飯とか、そういうのは各自自由で。それに、翼って呼び捨てしないで欲しい」
冷たい口調で彼は言う。
「えっ? でも……」
「何?」
「……ううん、分かった」
「あ、あと、周りのヤツらに昔一緒に暮らしてたとか秘密にしといて? 色々めんどいから」
そう言うと彼はイヤホンを外し、そそくさと部屋から出ていった。私は後ろ姿を見つめた。
どこに行くのかな?
翼と距離を感じる……。
心がちょっと痛い。