女子たちがヴェールを被って、体育館で並んでいる。みんな同じ制服だし、被っているヴェールは分厚くて顔が一切見えないし。
遥の特徴。
まず、見た目は小さくて細い。
それで少しは絞られる。
でもそれだけじゃ、分からない。
女子達は声も出せないから、動きで探るしかない。
彼女のクセは?
普段の動きは?
見渡していたら、遥を見つけた!
ある動作で遥だと分かった。
僕は迷いなく彼女の元へ急いで駆け寄る。
「ゲーム終了よ。女の子はヴェールをとってちょうだい」
学園長がそう言うと、女子全員ヴェールをとった。
目の前にいたのは遥だった。良かった! 自信はあったけど、もし違う人だったら?って不安もあった。
「はるちゃんだった! 良かったー」
「はる、ちゃん?」
ほっとした気持ちが強すぎて、思わず「はるちゃん」って呼んでしまった。
彼女は動揺したのか、小刻みにまばたきをした。
「あ、いや、沢木さん……」
彼女の口元が微笑んでいた。
「はぁー、暑かった! ちょっと頭がクラクラしちゃう」
そう言いながら彼女はふらっとした。僕は彼女が倒れないように背中に手をそえて支えた。遥にほんのちょっと触れただけなのに。胸の鼓動が高まる。
「大丈夫?」
「うん、それよりも、見つけてくれてありがとう。嬉しかった」
「いや、1位になれなくてごめん……」
もっと早く見つけたカップル達がいて、僕たちは惜しくも1位を逃した。
「てか、分かったの凄いね! なんで分かったの?」
「だって、これ……」
遥の特徴。
まず、見た目は小さくて細い。
それで少しは絞られる。
でもそれだけじゃ、分からない。
女子達は声も出せないから、動きで探るしかない。
彼女のクセは?
普段の動きは?
見渡していたら、遥を見つけた!
ある動作で遥だと分かった。
僕は迷いなく彼女の元へ急いで駆け寄る。
「ゲーム終了よ。女の子はヴェールをとってちょうだい」
学園長がそう言うと、女子全員ヴェールをとった。
目の前にいたのは遥だった。良かった! 自信はあったけど、もし違う人だったら?って不安もあった。
「はるちゃんだった! 良かったー」
「はる、ちゃん?」
ほっとした気持ちが強すぎて、思わず「はるちゃん」って呼んでしまった。
彼女は動揺したのか、小刻みにまばたきをした。
「あ、いや、沢木さん……」
彼女の口元が微笑んでいた。
「はぁー、暑かった! ちょっと頭がクラクラしちゃう」
そう言いながら彼女はふらっとした。僕は彼女が倒れないように背中に手をそえて支えた。遥にほんのちょっと触れただけなのに。胸の鼓動が高まる。
「大丈夫?」
「うん、それよりも、見つけてくれてありがとう。嬉しかった」
「いや、1位になれなくてごめん……」
もっと早く見つけたカップル達がいて、僕たちは惜しくも1位を逃した。
「てか、分かったの凄いね! なんで分かったの?」
「だって、これ……」