「珍しいね、菜摘と一緒なんて」
「コンビニで難しい顔で夕食を悩んでいたから声かけた(笑)」
「じゃあ、嫌なことがあったのかな?」
「双子ってそんな事までわかるの?」
「双子は多分関係ない(笑)けど菜摘って食事作るのをあまり手を抜かない子なのよ、疲れてても簡単なものとか作ったりするのね
だからコンビニで済ますのは貴重~」
「ふーん……」
それはやっぱり大冴の事が気になる?
「でも菜摘を送って来てくれてありがとう、瞬くん、口開けて」
「んっ何?」
1口サイズのチョコレートが放り込まれた。
「甘い(笑)サンキュー」
口の中で溶けていく
「もうすぐ総体でしょ、頑張ってね」
「ん、頑張るからちょっと充電」
瞬弥は両手を広げた。
菜穂は照れて真っ赤になっていたが
「もう(笑)じゃあちょっとお邪魔します」
素直に腕の中に入ってきた。
瞬弥の懐にちょこんと入り瞬くんが手を回してくれる。
「菜穂は甘い匂いがするなぁ」
「瞬くんもいい匂いするよ、香水?」
「少しつけてるかな……菜穂~〜」
「ん?何?」
「明日から延長練習が始まるから」
「遅くなるのね、LINEでおやすみだけ入れとくね」
「うん、理解してくれて嬉しい、大会終わったらデートしよ!」
「うん、甘いもの食べようね(笑)」
「約束」
チュッっと菜穂の頬にキスをくれた。