次の日からまた日常が始まった。
学校では特に話もせず時々夜に少しだけLINEをした。
大冴くんは大会が終わるまでは付き合わないといったけど実はもう1つ条件があって、赤点回避と言われた。
「菜穂、ちょっといい?」
「うん」
菜穂は教科書を閉じた。
「わからないところを教えて欲しくて……」
「明日雨なの?やった〜体育中止かな(笑)」
「菜穂も勉強してるのにごめん」
「いいよ、珍しい」
「赤点取ったら大冴くんが口聞いてくれなくなりそうで」
「なるほど〜うん、大冴くんの為にね、ストイックそうだしね」
「です」
瞬弥くんが来ない日は教えてくれると言ってくれた。
「菜摘ちゃんが勉強?」
「うん、何か大冴くんがやる気にさせたらしいよ」
「へぇ、最近大冴の練習量も凄いんだよな」
「相手してるの?」
「いや、今はおじさんがいるからやってないけど部活は出ずに帰ってから俺が寝るくらいまで道場に明かりがついてる」
「クラスでは仲良い?」
「いや、あんまり話してないかな、元々何か行事がないと大冴は動かないからな」
「そっか、でも何かありそうなんだよね、双子の勘(笑)」
「へぇ……」
大冴も1歩進めたのかな