真広さんについていくと玄関に大冴くんと隣に有里がいた。


「……有里」


「あっ、菜摘〜」



ちょっと待っててと大冴くんは家に入っていった。


「どうしたの?」



「菜摘こそ」



「あっ、これから髪を切ってもらうの」



「そうなんだ」



有里は?


そのひと言が出なくて手を振って真広さんについていった。



真広さんの部屋に入ると急いで階段を降りる音がした。



「さっきの子、同級生?」



「はい」



「朝、用事で出かけるとは言ってたけど」



朝から会ってたんだ……



「菜穂ちゃんらが来るって聞いてたからきっと時間を見て帰ってきたのね」



「私……来るのは迷ってたんでそれは違うかと、大冴くんは最近あの子と仲いいですよ」



「そう……」



「ごめんなさい、今の忘れてください、私が言うことじゃありませんでした」



もう、自分の性格が嫌になる


菜摘は泣きそうになり、深呼吸をした。