「菜摘と間違えるのも納得よね、夏休み明けにショートカットはびっくりしたけど」
色々考えながらも話してくる子は無視できない
「暑かったしね、髪型違うからもう間違えないでしょ(笑)」
「確かに〜」
私、笑えてるかな……
「はい、お喋りは終わり、お客さんだよ」
大冴くんが止めてくれた。
「ありがとう」
小さい声でお礼をいった。
ポンポンと背中を軽く叩いてくれた。
「菜穂、どうする?教室に戻る?」
「ううん、菜摘が質問されるからやめとく」
「もうされてるだろ」
「多分(笑)でもまた違うお客さんとかもいるだろうからLINE入れとくね、瞬くん、菜摘の事お願いね」
「俺は何をすれば?」
「ん〜特には(笑)だけど菜摘は私が来ることを望んでなかったと思うから」
「……俺のせいじゃん」
「瞬くんのせいじゃなくて、私は今日は瞬くんの為に来たから……ねっ、わかるでしょ」
「わかってる、ありがとう」
門まで送ると言ってしばらく話をして瞬弥は教室に戻った。
当然男子からは質問責めだった。