「ねえ、菜摘〜」
衣装班から声がかかる
「はーい」
「実行委員は何でいないの?」
「え?今日も?」
菜摘はキョロキョロ見回した。
「理由聞いてないの?」
「うん、ごめん、私ができるなら言って」
「無理だよ、予算にぎってるのは委員じゃん」
「あっ」
私……実行委員と話さなきゃと思ってたのに忘れてた。
「買い物行きたいんだよね」
「お金……だよね、私が立て替えるよ」
「無理でしょ、行くメンバーで出し合うよ」
「ごめんね」
私何も役に立てないな
「和田」
「ん?」
「ちょっとついてきて」
大冴くんに呼ばれて教室を出た。
教室を出るとはぁとため息がでた。
「……不安が顔にでてる」
「ごめん」
「ちゃんと一生懸命やってる人はちゃんといるんだし」
「大冴くんはこの状態をどう思う?」
「うーん……みんながどれだけ瞬弥を頼ってきてたかって事かな」
「……だよね」
副委員長なんて、何の役にも立てないや